●原材料はサトウキビ
黒糖の原料となるサトウキビは、1610年鹿児島県大和村の直(なお)氏が当時の中国から国外持ち出し禁止だったサトウキビの苗を、命がけで3本持ち込んだのが最初とされています。直(なお)氏は琉球に渡る際に台風に遭い、中国福建省あたりに漂着し、地元の農家に雇われた時にサトウキビから黒糖を作る技術を学びました。それを命がけで奄美諸島へ持ち込んだのです。
●黒糖焼酎
黒糖焼酎は、奄美諸島の奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島だけが作ることを許されている焼酎です。
黒糖で焼酎を作るようになったのは第二次世界大戦の時です。それまでは奄美諸島でも米やさつま芋で焼酎を作っていましたが、戦争がはじまると米やさつま芋などは食料として使われるようになり、焼酎の原料が不足してしまったため、さとうきびから焼酎を作るようになりました。
●どんな味?
まずは香りから・・・黒糖特有の甘い香りがします。
味は・・・香りと同様、黒糖特有の甘味とコクが口の中に広がります。コクがあるのに、後味は飲んだ後もさっぱりとしています。
蔵元によって微妙な味の違いはありますが、全体的な印象は「甘い香りでコクがあるのに飲み口はさっぱりしている。」といったところでしょうか・・・
原料にサトウキビを使うところはラム酒と同じですが、仕込みに米麹(こめこうじ)を使うところが他のラム酒と違うところです。
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